何回注意してもら分からない! あれだけ怒られても反省できないのか?
という上司の愚痴をお聞きすることがあります。どうしたらいいのでしょうか。
部下が言う事を聞かなかったり、期待した行動をとれない場合はどうしても注意したくなりますよね。この時の注意の仕方にもいろいろありますが、今日は注意のしかたでなく、注意されているほうの気持ちの一部を事例から見てみましょう。
【無意識に逃げていた…(Aさん 会社員34歳)】
私は比較的できる側の人間だと思っている。
でも今の上司は少し自分の考え方と違うと、厳しい表情と声で
私に厳しく注意します。
上司のいうこともわかるのですが、
あんな言われ方をすると自信がなくなります。
ある日、取引先とのやりとりで
小さなミスを起こしました。
担当者同士で問題を解決させたのですが
私の上司に報告がもれていました。
後日、同僚から上司にその話が偶然伝わることになり
いままで以上に怒られました…
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以上のようなお話です。
このAさん。なぜ上司に伝えなかったのでしょうか?
・小さなミスだから?
・問題が解決したから?
・報告するまでもないと思った?
いかがでしょうか?
実は、どれも意識していなかったようです。
実際には「あ、報告しないとな…」とは一瞬考えたのですが、
そのあとは、あまり深く考えなかったようです。
このかたは、「自分の能力を出せない」とお悩みの方で
心理カウンセリングをご希望された方です。
カウンセリングの中でこのようなお話を聴けたのですが、
お話を聴いていると…
- 上司との関わりを避けたかった
- また自分を否定されるのでは
- 自信を失うのが怖い
こういった理由で、報告できなかったようです。
こんな考えでは甘い。
仕事でそんな寝言のような言う奴はダメだ。
と、言われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、
このAさんが、何かしらの理由で本来やるべきことが出来なかった。
それは事実です。
だってAさんは。 「報告しないと…」
と、報告するべきこととは知っていたのですから。
本来できることが「出来ない」とは
すごくもったいないです。
本来ならばできることを、知っていることを
・怒られるからとか
・何時間も説教が始まる
・人格を否定される時間に耐えられない
・否定されて自信がなくなるのが嫌だ
などの理由から
伝えられなくなる。
こういった結果がでることのほうが
どんなにもったいないかと思います。
報告するべきことを
報告してもらう。
やるげきことを
やってもらう。
これが一番の目的です。
怒ることで本当に変わるならば
怒り続ければいいのですが、
そのため何かを失うことになるくらいならば
一番力を発揮できる環境づくりに力をいれるほうが良くはないでしょうか?